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イチゴのこえ kawasaki153.exblog.jp

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イチゴ農家の日常


by 153kawasaki

確定申告


何度目の確定申告でしょう。
和歌山に移住して、農業を始めたときが最初の申告だとするともう27回目くらいになるのかな。
移住してゼロからの新規就農は経費ばかりがかかってほとんど収入はありませんでした。
それでも年々減価償却が少しずつ減り、農業収入も着実に増えて経営も改善していました。
移住して5年目に町議に当選し、議員報酬をもらうようになってからの申告を済ませてからの出来事でした。
税務署から呼び出しの連絡がありました。
何か数字に不備でもあったのだろうかと思いながら税務署に行きました。
そこで対応に出てきたのは当時の僕とそれほど年齢が変わらないであろう20代後半とおぼしき税務署員。
高圧的な態度で彼が口にしたのは、僕の申告そのものについての批判でした。
源泉徴収票の支給者が中辺路町となっていたので僕を町職員と思ったようです。
「公務員のくせにこんな金額の農業収入のための経費を申告するとはどういうことか」
「こんな趣味の園芸は経費として申告するべきではない」
(書いていても怒りが蘇ってくる)
最初のうちは黙って聞いていたものの「趣味の園芸」という単語を耳にした途端、堪忍袋の緒が切れました。
「はぁっ?趣味の園芸やと?」
「こっちは真剣に農業しとんねん」
「毎年確実に収支が改善していってるやろが?」
「そもそも農業を儲からへん産業にしたんは国の政治が悪いからやろ」
「国土を守るために必死で儲からへん農業をして頑張ってる農家に対して趣味の園芸とはどういうこっちゃ!」
かなりエキサイトして反論して調子に乗ってきたところで職員が「ちょっと待っててください」と言って部屋を出ていきました。
こっちはまだまだ言い足りずに戻ってきたらあれも言ってやろうこれも言ってやろうと考えていたところ、署員は部屋に入るなり
「上司に確認しました。これで受理しますのでお引取りいただいて結構です」と言って僕を追い返そうとします。
僕は、声が大きい者や文句を言う者の無理が通るのは嫌なので、きちんと納得した上で受理してほしくてその旨を主張しましたが、署員は「もうお引取りいただいて結構です」の一点張り。
仕方なく相談室を出て、帰路につきましたが怒りが収まらない感じでした。
その後、市議になって農業をやめるまで農業経費(繁殖牛・養鶏・ピーマンなど)の申告をしていましたが二度と呼び出しを受けることはありませんでした。
確定申告をするたびに思い出す出来事ですが、今回の確定申告はあのときと同じくらいの憤りを感じる申告です。
税務署の職員に罪はないけれど、わざわざ何時間もかけて帳簿を整理し一生懸命申告書を記載して不備のないように申告の作業をするのが本当にバカバカしく思えます。
安倍さんの時からこの国は本当に無茶苦茶になってしまったけれど、それが本当に極限まで来ていると感じます。
1日も早く少しでもマシな政治に変えなければと強く思います。

# by 153kawasaki | 2024-02-28 23:58 | 農業 | Comments(0)

胃カメラ


今年に入ってからなんだか胃が重く感じることが多かった。
お茶漬けをサラサラっと食べたりすると逆流性食道炎になって食道が熱かったりするし、朝、イチゴを収穫しているときになんだか胃のあたりが重かったり。
すぐに治まるだろうと思っていたけれど症状が色々と変わりながら不調が続くので診察を受けることにした。
1~2年に一度は胃カメラを受けてきたので今回も胃カメラを受けるべく朝食抜きで近くの医院を受診。
診察も予約制になっているとのことで長い時間待たされたが本日は検査はできないとのことで診察を受け胃カメラの予約をして帰った。
自分は、イライラしたりストレスを抱え込んだりする方ではないので「癌にはならない」と信じている。
でも、こうして一定期間不調が続くと心配になるのも事実。
一昨年に胃がんで亡くなった高校の同級生(トッコ)の顔がよぎり「俺も死んだら向こうで会えるのかな」などと考えてしまう。

2日後に胃カメラのために再度医院へ。
これまでは肩に注射を打たれ、喉を麻痺させる液を口に含み、意識がある中で「オエッ、オエッ」と涙を流しながらの検査だった。
今回は麻酔下での検査なので、検査台に横になって注射を打たれて目を瞑ったところまでしか記憶がなく、目が覚めると喉の若干の違和感だけが残って検査は終わっていた。
その後、診察室へ。
常に最悪のことを想定し、心の準備はできていたもののやはり緊張。
椅子に腰掛けて検査結果の説明を聞く。
内視鏡の画像を示して説明してくれたが特に異常はなく、胃壁表面も美しいとのこと。
先日の採血で検査したピロリ菌も検出されず、胃薬を処方され診察終了。
トッコに会うのはもう少し先になりそう。

# by 153kawasaki | 2024-01-13 22:13 | 自分のこと | Comments(1)

新年早々ですが


新年おめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

新年早々に地震と津波という災害が発生し、お正月どころではない方々に心からお見舞い申し上げます。
これまで中越地震、東日本大震災、福知山豪雨災害、紀伊半島大水害などいくつかの被災地に救援物資を届けたりボランティアに参加したりしてきました。
防災についても様々勉強をしたりしました。
その中で諸外国の災害対策、とりわけ被災者支援の状況を見ると日本の対応があまりにもひどいことに気付かされます。
今回の能登半島地震でも多くの方が住宅被害を受け、避難所生活を強いられています。
でも先進国でこうした体育館で雑魚寝をしなければならないのは日本だけだといいます。
イタリアでは発災後48時間以内に家族ごとにテントが支給され、できたての食事も提供されるというのです。
災害支援にあたるボランティアも無償ではなく、職場からも認められた形で有償でボランティアに参加する。
なので被災者も安心して避難生活を送り、次のステップへの思慮をめぐらす。
一方、日本の被災者の姿は昭和初期からほとんど変わっていません。
集会所や体育館などのだだっ広い空調もプライバシーもない空間に所狭しと押し込められ、温かい食事さえままならず、展望を持てない時間が過ぎていく。
近年、やや少しプライバシーへの配慮が進み、室内テントなどが設置されるようになってきたところもあるようですが、根本的には変わっていません。
マスコミでは義援金の受け入れが伝えられていますが、そもそも被災者への救援こそ公助である税金が使われるべきだと思います。
被災地への義援金や子ども食堂の活動を見ていると、本来行政がやるべきことをやらないから貧しい人たち同士がこうして支え合わなければならなくなっていることに憤りを感じます。
こうした弱い立場の人のことを考えるべきなのが政治家なはずですが、自民党の政治家たちは私腹を肥やすのに余念がなく、国民は放ったらかしです。
でもそんな政治家を選んできたのが国民です。
災害が発生すると多くの地域では与党の政治家が負け、日本共産党が躍進してきました。
それは本当に困ったときに誰が役に立って、誰が役に立たないのかがよく見えるからでしょう。
能登地方に限らず今の日本は経済的にも長い国難の時代にあります。
30年にわたって賃金が実質的に目減りし続け、不安定雇用の使い捨て労働者が増大するこの状況を変えなければなりません。
そのためには有権者がしっかりと審判の目を開く必要があります。
大企業から献金という名のワイロを受け取って、お金持ちと自分のためにだけ動く政治家を国会から一掃し、国民のために私利私欲なく働く国会議員を選出することこそ必要です。
それが何よりも被災地と日本の復興の確かな道となるのですから。

新年早々熱くなってしまいましたが、今年もよろしくお願いします。

# by 153kawasaki | 2024-01-08 16:20 | 災害 | Comments(0)

おいしいおコメ


「魚沼産のコシヒカリが最高」
「ゆめぴりかのモチモチ感が好き」とかおコメの色々な好みがあると思います。
自分のお気に入りの銘柄のおコメを探すというのも楽しいと思います。
生産者の僕としては消費者のみなさんから選ばれるおコメを作るために努力し、技術を磨くことになります。
毎年、新米のシーズンには期待と不安でご飯を食べ「今年も美味しいおコメでよかった」と感じています。
でも、生産者の僕が「うちのおコメは美味しいです」といっても客観性がありません。
犯罪捜査でも身内の証言は証拠にならないというくらいですから、やはり他人による評価が必要です。
そのひとつは、うちのおコメの消費者のみなさんです。
一昨年から僕が作ったおコメの販売を始めましたが、現在7軒の方が年間を通じてお買い上げいただいています。
今年も新たに食べてくださった方から「とても美味しい」という評価をいただいています。
こうした人間の味覚による評価がとても大切で重要だと思います。
そうした主観的評価とあわせて数値化できる客観的評価として「食味検査」というものがあります。
これはおコメの成分や外観、硬さなどから評価をするものです。
今回は、株式会社サタケの「炊飯食味」「米粒食味」「外観品質」という3種類の検査(分析)を受けました。
ちなみに費用は3項目で9,900円でした。
結果は多項目にわたるので最終的な評価だけをいうと、「米粒食味分析」による「食味値」は73点でした。
昨年は、72点だったので今年は1点あがったということになります。
ご飯を炊いて検査する「炊飯食味分析」による「食味値」は87点だったので、炊く前より炊いたご飯のほうが評価が高いということのようです。
(逆じゃなくてよかったです)
今年は有機肥料を中心にし、水管理にも気をつけたので少し食味が上がったのかも知れません。
来年は、元肥としてれんげ草を鋤き込む予定です。
おコメの価格は安く、経営の柱とできる作物ではありませんが、今後も少しでも安全に美味しいおコメを作っていきたいと思っています。
よかったらぜひ一度Farm Kawasakiのおコメ(ヒノヒカリ)を食べてみてください。
価格は10kgで3,500円、30kgで10,500円です。
基本は玄米ですが、希望により精米しての発送も可能です。
精米は10kgで100円となります。
10kgや5kgの個包装も承ります。(1袋50円)
送料は別途ご負担いただくことになりますが、関西・中四国で1,800円(30kg)です。

お問い合わせ、ご注文はFarm Kawasaki かわさき五一 090-1157-5123 まで。
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# by 153kawasaki | 2023-11-16 22:47 | 農業 | Comments(0)

きづけばもう11月


やっと涼しくなってきたと思ったらもう11月。
今年の10月は暑くて11月になっても最高気温が25度を超える夏日があったりとまさに異常気象。
国連が「地球温暖化」から「地球沸騰化」に表現を変えたのもうなずける暑さ。
この暑さのおかげで農業でも多くの被害が発生しています。
わが家では、イチゴの花芽分化が遅れ、通常なら12月初旬から始まる予定の収穫が中旬以降にずれ込む見込み。
もっとも価格が高いクリスマス需要前にはほとんど出荷できないかもしれず経済的には大打撃です。
全国的にも夏とその後も長く続いた暑さのせいでリンゴの果皮が焼けてしまったり、少雨の影響でみかんの玉太りが悪くて小玉になってしまったりと多くの農作物に影響が出ています。

来週からは大豆の収穫が始まります。
大豆の生育はまずまずなので無事に収穫できることを願っています。

昨日は、トラクターの後ろに機械をつけて田んぼの畦塗りをしました。
田んぼが乾きすぎているときれいに塗ることができないし、水分が多すぎるとそれはそれで機械に泥がくっついてしまいきれいに畦塗りをすることができません。
ということでタイミングを見計らって無事に作業を完了しました。
和歌山で田んぼを作っていたときは鍬を持ち、泥を練りながら少しずつ畦を塗りましたが、ここでは畦がほぼ直線なのと延長が長く田んぼが広いのでトラクターでおこないます。
時速は0.2~0.4kmなので非常にゆっくりですが、それでも手で塗ることを思えば早いし楽チンです。
地籍調査も済んでいて畦に境界の杭があるのですが、どこの畦も向こう側の端っこの方にあります。
すなわち隣の田んぼはほとんどギリギリまで田んぼで、畦はうちの田んぼ側にあるということです。
昔なら大問題になったのかも知れませんが、米価の低迷によって昔ほど隅の隅まで植えることもなくなり、そんなことに目くじらを立てる状況ではありません。
うちの畦は以前に散布してたであろう除草剤でボロボロのガタガタになっていたので今回はしっかりと再建しました。
これで草刈りもしやすくなったことでしょう。
またがんばって草刈りに性を出すことにします。
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# by 153kawasaki | 2023-11-14 23:36 | 農業 | Comments(0)